美白にとって重要なこと
肌内部の発色を正確に外部に伝えるためには、細胞や細胞間質、角質層をできるだけ光がスムーズに通り抜けられるように欠陥を少なくし、シームレスで(境目のない)透明な状態にしておく必要があります。
そうすれば肌内部で反射した光の波長がそのまま目に届き、明るい発色の肌になります。
ここまで考えると、美白とメラニンの関係が、やや遠のいた印象を感じるかもしれません。
メラニンはたしかに光の多くの波長を吸収する性質がありますが、同時に肌の内部の欠陥を防ぐ重要な役割もあります。
肌内部が透明感を持ち、光が十分に反射して目に帰ってくる状態であれば、肌は明るく見え、白っぽささえ感じるようになります。
美白にとって重要なことはメラニンを減らすことではなく、透明感を低下させる欠陥を防ぐことであり、UVを防ぐことです。
※本稿は、『美容の科学:「美しさ」はどのようにつくられるか』(晶文社)の一部を再編集したものです。
『美容の科学:「美しさ」はどのようにつくられるか』(著:尾池哲郎/晶文社)
「肌のキメこそ美人の条件」「もっと美白、もっとアンチエイジング」……。
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