「キラキラした都会人」が真っ先に飢え死にする

森永 有事で農薬や化学肥料の輸入が止まった場合、ふだん使っている農家でも、無農薬でやれないことはないんです。農地さえあればね。

ただ、効率はドンと落ちてしまう。そうすると生産量ががくっと落ちるから、やっぱり都会の人に食料は回らない。

『国民は知らない「食料危機」と「財務省」の不適切な関係』(著:鈴木宣弘・森永卓郎/講談社)

いま、「勝ち組」と言わんばかりにキラキラした暮らしを謳歌している都会人は、みな飢え死にするんですよ。一方、農民は生き残る。

鈴木 そのことを理解していませんよね、いま。

森永 そうですね。ただ、そのときになれば社会はきっと大転換をはじめるでしょう。やっぱりこれまでの資本主義のあり方、都会の金持ちの暮らしや考え方は間違いだったんだと。