作家として、笑って死にたい

ここ数年、週刊誌の連載が3本続いています。来年、還暦を迎えても元気に原稿を書いている予定です。体が健康じゃないと、不健康な話も書けませんからね。

健康を意識するようになってからお酒の量も減りました。「飲まないと、翌朝、こんなに体がラクなのか~」ということに気がついちゃって(笑)。長時間机に向かっていると背中と腰を痛めてしまうので、『裸の華』執筆の際に知り合ったバレエの先生に教えてもらい、股関節のストレッチもしています。意外と真面目なので、毎日休まず続けていたら、いつのまにか前後開脚ができるようになって、我ながらびっくり。

最近は、お風呂の後に『シティーハンター』を見ながらストレッチをするのが日課に。いやぁ~、冴羽リョウ役の鈴木亮平さん、めちゃくちゃいいですね。何度見ても飽きません。実写版を観るまで、『シティーハンター』そのものに触れたことがなかったんですよ。鈴木さんの作品は、『HK/変態仮面』から見直してます。

ありがたいことにまだ、書きたいものや克服したい課題があるんです。今日、地元の空港までエアポートライナーに乗っているとき、長編のストーリーをひとつ思いつきました。42歳で単行本デビューだった私は、かなりスタートが遅かったんです。

でも、以前、伊集院静さんに「作家は晩年」というお話を伺ったんです。「晩年にいいものを残した作家は笑って死ねる。あなたは大丈夫だから」って。その言葉は一生忘れません。60代になっても、いくつになっても、常に全力を注いでいれば、私も笑って死ねるんじゃないかと思うんです。そうなりたいな、って。