(写真提供:Photo AC)
プロと一般人では持っている情報量の差が圧倒的な不動産情報。国家資格である不動産鑑定士の資格を持つ泰道征憲さんと、同じく資格保有者でYouTuberとしても活躍する中瀬桃太郎さんが書いた、不動産リテラシーが分かる『悪魔の不動産鑑定』。身近な不動産問題がいかに「怪しく」、一方でいかに「魅力的」なのか…。今回は本書より、「お墓の隣に住んでみた」についてご紹介します。

お墓の隣に住んでみた

マンションの価格はどのように決まるのでしょうか?

もちろん、需要と供給のバランスによって決まるのですが、不動産鑑定士が価格を決める場合、原価法、取引事例比較法、収益還元法の適用を検討して、あれをこうして、これをあれして……とても長い説明が始まってしまうので、ここでは、重要度の高い取引事例比較法の説明をします。

取引事例比較法を噛み砕いて説明すると、あっちのマンションはあの値段で売れているから、このマンションはこの値段だろうという手法です。実際には数多の事例を収集したうえで、細かく比較しながら価格を査定していきます。

具体的にどのような物差しで測られているのか、マンション事例を比較する際の良い要因(増価要因)と悪い要因(減価要因)を見ていきましょう。