現代人の大半は糖質の過剰摂取である

血糖値を乱高下させ慢性疲労を引き起こすのは、もっぱら糖質であり、肉や魚などのタンパク質や脂質はなんら影響しません。

ですから、疲れたときに肉を食べるのはいいけれど、甘い物や米飯、ラーメンなどを食べると逆効果です。

それなのに多くの人が、疲れたときには甘い物や、ガッツリとした丼飯、大盛りラーメンなどを食べたがります。

なぜ、逆効果であるにもかかわらず、疲れると糖質を摂ってしまうのでしょうか。

それは、現代人の多くが“糖質中毒”だからです。

ご自身は糖質をたくさん摂っているつもりなどなくても過剰摂取しており、その結果、自覚なく中毒に陥っています。現代人は、そういう環境に置かれているのです。

どういうことか説明しましょう。

私たち人類の祖先が誕生したのは、約700万年前とされています。その祖先の時代から、私たちのDNAはほとんど変化していません。

大変に長い年月をかけて世代を繋いできた間、祖先たちは狩猟や採集で食べ物を得ていました。

おそらく、たまに捕まえた動物の肉や魚、木の実や野草類が主だったはずです。

私たちは本来、そういうものを食べるようにできているのです。

農耕技術が生まれて米や小麦を栽培できるようになったのは、ほんの1万年前のこと。ましてや、白い砂糖が広く出回ったのは産業革命以降です。

「日本人はもともと米を食べてきた」というのは間違いで、私たちの体は、糖質をあまり摂らないことを前提に設計されています。