血糖値スパイク

同じ糖質でも、米飯やパンのような固形物なら、噛んで、胃で消化して……という時間がかかるため、血糖値の上昇も比較的緩やかです。

ところが、液体だと消化の手間がいらないため、すぐにドカンと血糖値を上げてしまいます。

『疲れない体をつくる最高の食事術』(著:牧田善二/小学館)

この急激な血糖値上昇現象を、専門的には「血糖値スパイク」と表現します。

血糖値スパイクが起きると、上がりすぎた血糖値を下げるために、膵臓からたくさんのインスリンが分泌されます。

そして、そのインスリンの作用で、今度は血糖値が下がりすぎ、疲労感や吐き気などの症状を引き起こすわけです。

血糖値スパイクを頻繁に起こしていると、そのたびにインスリンを大量に分泌する必要があり、次第に膵臓が疲弊していきます。

やがて、疲れきった膵臓の働きが悪くなって、インスリンを出すタイミングが遅れます。

すると、血糖値を下げることが難しくなり、糖尿病を発症します。

つまり、液体の糖質は、慢性疲労の原因になるだけでなく、糖尿病に罹りやすい危険な食材なのです。

糖尿病に罹れば、その合併症で腎臓がやられ、さらに疲れやすい体になります。