イラスト:小林マキ

女性ホルモンの減少により、さまざまな不調が表れる更年期。しかし、はじめは原因がわからず悩む人が多いようです。どんな症状があるのか、またその上手な乗り切り方を教えます(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

動悸やめまい手足のしびれが出ることも

だるさや微熱が続く。めまいや頭痛がする……。風邪かな? と思うような不調は、もしかしたら更年期症状かもしれません。

「平均的な閉経年齢である50歳の前後約10年間(45~55歳)を更年期といいますが、この時期はエストロゲンという女性ホルモンの分泌量がアップダウンを繰り返しながら減っていきます。その影響で脳の視床下部にあるホルモン中枢や自律神経が乱れ、さまざまな不調が表れるのです。動悸やめまい、頭痛、手足のしびれ、疲労感、不眠やイライラなど、症状は多岐にわたります」

そう説明するのは、自身が重い更年期障害に悩まされた経験から、2001年に日本初の女性外来を立ち上げた天野惠子先生です。