赤いワンピースは解放の証

本音を言えば、私はきれいな色の服や柄物の服が好きなんです。特に、ペイズリー柄を見ると必ず買ってしまう。だけど、ふと我に還ると、「これは学校には着て行けない」。そんな「自分が本当に好きな服」の数々が、実はクローゼットの奥底に何枚も眠っていました。手始めに、「眠っていた服」の数々を掘り起こしてみたものの、今までコンサバな装いしかしてこなかったので、主張の強い服は何と組み合わせて、どうやって着たらいいのかわからない。そこで役に立ったのが、色や素材の組み合わせ、コーディネートする際のバランスなどの『着る学校』で学んだおしゃれの基礎知識です。それまでファッションのセンスは感覚的なものだとばかり思っていたのですが、きちんとした考え方があるということがわかり、とても参考になりました。おかげで、大好きだったペイズリー柄のブラウスや、以前は着たことがなかった花柄の服もすんなり着られるようになりました。

『着る学校』受講生・ななさん
大好きなペイズリー柄を着て

そして赤! 実は私は赤い色が大好きなのですが、教員時代は赤い色の服や小物はいっさい身に着けなかったんですよ。それが、近頃は、赤い色のバッグや靴を目にするとつい買っちゃって(笑)。先日の誕生日にも、夫に頼んで真っ赤なワンピースを買ってもらいました。「これ、どこに着て行くの?」と夫に聞かれましたけど、今の私ならどこにでも着て行けそうな気がします。

「服を変えれば、人生が変わる」という西先生の言葉をお借りすれば、私は着る服を変えると同時に、保守的で固定概念の塊だった自分自身を変えたかったのだと思います。教師と言う仕事柄もあったのでしょうが、「そんなことをしてはダメ」「あなたはこうあるべき」と、生徒や周囲の人たちにも無意識のうちに固定概念を押し付けてきた。でも、そんな自分とはもうさよならしたい。私が自由になれば、周囲の人たちに対してももっと寛容になれるはず。これからはそんな人間でありたいし、そのほうが人生がもっと楽しくなるのだということを『着る学校』のレッスンを通じて気づかされたのだと思います。赤いワンピースは、いわばその証。学校には絶対に着ていけませんけどね。(笑)

『着る学校』受講生・ななさん
解放の証、赤いワンピースを着て