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読者が自らの体験を綴る、『婦人公論』の恒例企画「読者ノンフィクション」。2019年も、100篇を超す投稿のなかから、編集部が選んだ作品を紹介します。本日は、「高齢出産」した森田可奈さん(仮名)の手記です。2人の息子の暴れっぷりに爆笑必至! 男社会の職場でもまれ、乗り越えてきた私が……。まさか、血肉を分けたわが子が手におえないなんて!

「女は船に乗せねぇ!」と船長にどなられたことも

白旗をあげよう、降参です。畳を叩こう、参りました。明らかに私の認識違いでした。

現在育休中だが、私は大手建設コンサルタントの下請け会社で自然環境調査の技術者として20年近く働いている。まだまだ男社会であり、おもにおじさま方と肩を並べて仕事をしてきた。海の現場では「女は船に乗せねぇ!」と船長にどなられて、腕を掴まれ船から下ろされそうになったこともあったし、泊まりがけの現場の宿では、女湯におっさんがいたこともあった。

ほかにも、ダム直下の水中でビワコオオナマズに囲まれキックを繰り出したこともあるし、罠にかかった亀を助けようとして、玉手箱を貰うどころか親指の先をもっていかれたこともある。早飯早糞、トイレは風光明媚な山海森林上等だ。

そう、体を張って、ない知恵を絞って、頭を下げまくって対処してきた。だから、多くの生物が太古の昔から行ってきた「子を産み、育てる」ということは、まして血肉を分けた最愛のわが子を育てることは、喜び以外のなにものでもない、と思っていたのだ。いわんや不妊治療の末の高齢出産においてをや……。

全世界のお母さん、お父さんに謝りたい。現場が見えていませんでした。ごめんなさい。助けてください。どうしたら0歳児が寝るか、どうしたら2歳児が言うことを聞くか教えてください。

まずは聞いてもらえないでしょうか? 40歳高齢出産2児の母、子育てを唄います。