男がメイクするなんて、と感じる人もいるでしょう。でも、そういう人とは関わらなければいいだけ。
だって誰の迷惑にもならないじゃないですか。むしろ自分の意思や好きなものを表明すれば、同じようにそれをいいと思う人が集まって、結局は自分の「好き」に囲まれて居心地のいい場所が作られていく。
坂口涼太郎も楽しそうに生きているし、自分の思うままに生きようと思ってくれる人が、一人でも増えたらいいなって。
今、ウェブメディアで週に1回エッセイの連載をしています。書いていると、今までの体験とか感情が繋がってたくさん発見があって。書くって自分と向き合う、すごい行為。今までは通り過ぎていたことがたくさんあるんだなと感じています。
発見といえば、去年出演した演劇で「鑑賞サポート」をやりました。目の見えない方と耳の聞こえない方のために、字幕と音声で実況中継をして。
それで初めて、芸術という分野に対するバリアフリーに関して、僕は今まで想像が行き届いていなかったと反省しました。
いろいろな立場の人と出会って知ることで、社会にはおかしなところがあることに気づく。たぶん死ぬまで、出会って知ってようやく気づいてという連続なんですね。