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『婦人公論』8月号(7月15日発売)では、「豪雨、地震、台風……今すぐ見直すわが家の防災」という特集を組み、自然災害への備えについて特集しました。そのなかから、選りすぐりの記事を配信します。
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災害に見舞われた時、各自治体は、倒壊や浸水などの危険がなく、安全が確保できる場合は、自宅で過ごす「在宅避難」を推奨しています。防災士が伝授する、1週間に必要な備蓄品を確認し、準備しておきましょう(構成=村瀬素子 イラスト=草野かおる)

電気が復旧するまで1週間はかかる

大災害が発生した時、在宅避難を想定して政府が提言しているのは、各家庭で1週間分の食料や生活用品を備蓄することです。というのも、ライフラインが復旧したり、支援が届くまでには早くても数日かかるため。

たとえば能登半島地震では、国が食料や水などの救援物資を届けるプッシュ型支援(被災都道府県からの要請を待たずに行う緊急輸送)を行いましたが、到着までに3日かかりました。炊き出しが始まるのも、災害が起きて4日目以降が多いのです。

またライフラインのうち、最も復旧が早いといわれる電気ですら1週間ほどはかかってしまう。ガスや水道に関しては、個々の家や地域の工事状況により、能登の被災地では、未だに水道が復旧していないところも。

こうした現実を踏まえ、せめて電気が復旧するまでの間は自力で生活ができるように、最低1週間分の備蓄が必要なのです。

ここからは、具体的に何を用意しておくべきか、想定される状況別に、備蓄品と活用方法について紹介していきましょう。