自然豊かな自宅の敷地内で(写真提供◎南さん)

ラストサマーピクニックを楽しみたい

いったん90年に一区切りをつけたサマーピクニックですが、僕が50歳になった99年に福岡で、2009年に静岡のつま恋で、14年には大阪で行いました。

ただ、さすがに疲れてきてしまった。文字通り手作りなもので(笑)、場所決めから構成、演出、ゲスト選び、果てはゲストの送迎の手配まですべて僕が決めてスタッフに指示を出す、というスタイルを貫いてきたんです。細やかな配慮が必要で、何かと大変なんですよ。

これまでトラブルは一度もありませんでしたが、そうならないようにしてきたからだと自負しています。

たとえば会場付近にお住まいの方々に音が流れてしまうことを考慮して、福岡では事前に周辺の2~3万軒のお宅に「ご迷惑をおかけしますがよろしくお願い致します」と書いたビラをお届けするようにしていました。些細なことでも問題が生じると、話し合いの場を設けて自ら交渉もしました。

どんなに万全を期しても、当日を迎えるまで気が抜けないのが野外コンサートの現実です。鉄骨でステージを作るだけで1000万円単位のお金がかかるのに、雨が降ったらすべて水の泡。天気予報をチェックしながら、ハラハラドキドキ。これが精神衛生上もっともよろしくないです。(笑)