夏でも水分は“常温”で飲む習慣を

「内臓の温度が下がり、いっそう胃腸の機能が低下することになります。みぞおちや背中を手で触って冷たく感じる場合は、内臓が冷えている証拠。腸の水分吸収力が弱まった状態で冷たい飲み物を多く摂取すると、吸収しきれなかった水分がそのまま排出され、下痢を引き起こすのです」

夏でも水分は“常温”で飲む習慣をつけ、“一気飲み”はやめて、少しずつこまめに飲むようにしましょう。

その一方、加齢とともに暑さを感じにくくなるので、水分補給を怠りがちになることも問題です。

「体内の水分が不足すると便の水分量も減り、便秘になりやすくなります。便秘は脱水のサイン。夏場は1日約1.5リットルの水分補給を目指したいところです。コップ1杯程度(150~250ミリリットル)の水、麦茶、玄米茶などを1日6~8回摂取するようにしましょう」

便通の乱れが長引くと、全身に悪影響を及ぼすこともあるといいます。

「腸の働きが弱くなっているので、悪玉菌が増えガスがたまりやすくなるのです。有害なガスが腸内の粘膜から血液に溶け込んで全身をめぐることで、便秘や下痢だけでなく、肌荒れや髪・爪のトラブル、頭痛や不眠を招くこともあるため、早めの改善が必要です」