イラスト:小林マキ

屋外に出ると、猛暑で汗びっしょりになるのに、屋内や電車内では、寒いくらいの冷房にさらされる。寒暖差に加えて、つい冷たい物を摂りがちな夏の生活習慣が胃腸にダメージを与えます。弱った内臓をいたわる方法を伝授しましょう(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

辛い物はほどほどに食べすぎを控え、腹八分目

胃腸の調子を整えるには、3つのポイントを守りましょう。

1つ目は、体に優しい食べ物を選ぶこと。胃腸の粘膜は痛みや熱さを感じる知覚神経が少ないため、気づかないうちに粘膜を傷つけていることもあるそうです。

「とりわけ注意してほしいのが辛い物。豆板醤や七味唐辛子、キムチといった食材に含まれる辛味成分のカプサイシンには、胃腸の働きを促す効果があります。ただし、摂りすぎると胃酸が過剰に分泌されて胃の粘膜が荒れたり、腸の働きが活発になりすぎて、下痢や腹痛、吐き気を引き起こしたりすることも」

2つ目は、腹八分目を守ること。

「食べすぎると、胃酸の分泌量が増えて、胃もたれや胸やけの原因になります。食事の間隔は4時間以上空けて、胃を休ませることも大切。また、よく噛んで食べると、唾液に含まれる消化酵素によって食べ物の分解が促され、消化しやすくなります」