人に奢る理由

「見返りを期待しない」→「自分の気分が良くなればいい」というのは、人に食事やお酒をご馳走するときの気分と似ているかもしれません。

私はどちらかというと、人に「奢(おご)る」のが好きなタイプですが、なぜ人に奢るのかというと、その方が気分がいいからです。

『なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学』(著:和田秀樹/クロスメディア・パブリッシング)

学生時代の同級生と食事をすることになったとします。

こっちの仕事が上手くいっていて、相手が経済的に苦しい状況にありそうなら、「ここは俺が出すから」という話になります。

それは同級生に対する同情や優越感ではなく、あえて名目をつけるならば「気分代」のようなものです。

相手の懐事情を忖度するというより、その方が自分の気分がいいから、こちらが支払うだけの話です。

一切の見返りを求めない替わりに、勝手に自己満足しているのです。