制約があってもやりたい仕事に挑む
「私、その仕事、前からやりたいと思ってたの。私にもやらせて!」と即断即決、その場でお願いしたんです。
「じゃあ、今から一緒に営業所へ行ってみる?」と、その友人に誘われるまま、営業所へと向かい、そのままショップオーナーのご主人の話を聞きました。
その帰りにはポーラ化粧品のブランドロゴ入りのカバンに基礎化粧品をぎっしり詰めて、販売するための伝票もたくさんもらってきました。
ずっとやりたかった仕事なので、うれしくてたまらず、カバンの重さなどまったく気になりませんでした。
その夜、仕事から帰宅した主人に「私、これからポーラ化粧品のセールスをやることにしたのよ」と宣言したんです。
すると主人には、「別にやるのはかまわないけど、俺の知り合いのところには行くなよ」とくぎを刺されました。
主人は大正生まれの“昔人間”ですが、妻である私が働くことに関して「体裁が悪い」とか「仕事なんかするな」と言わなかったことは、よかったように思います。
主人は比較的裕福な家庭に生まれたこともあり、気前よく部下におごってしまう人でした。
比較的高収入であったにもかかわらず、家庭に満足に生活費を入れなかったので、私が働くしかない生活を送ってきたのです。
だから、「働くな」などと言えた義理ではなかったというのもあるでしょうね。