(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が公表した「高年齢者雇用状況等報告」によると、令和5年6月時点の70歳以上の常用労働者数は約93万人だったそう。そのようななか「人が喜ぶことが自分の幸せ。これからも生きている限り、大好きな仕事を続けていきたい」と語るのは、101歳で現役の化粧品販売員として働いている堀野智子さんです。今回は、堀野さんの著書『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』から一部引用、再編集してお届けします。

思い立ったが吉日 後回しにせずその場で即決する

みなさんは、自分がやりたい仕事をしていますか?

私は101歳になる今もやっています。それは、60年以上前から愛用していたポーラ化粧品のセールスの仕事です。

『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(著:堀野智子/ダイヤモンド社)

 

今でも新製品の研修や勉強会に参加することは欠かしません。そんなときは、自宅から7キロ離れたポーラの営業所まで、バスを乗り継いで行きます。

初めてポーラの化粧品を手にしたときから、「こんな素敵なものをたくさんの人に知ってもらう仕事をしてみたい」と思っていたんです。

とはいえ、そのころは、まだ3番目の子どもが小学生。

今のように学童保育が充実している時代でもなく、子を持つ女性が働く環境は整っていませんでした。

「しばらく、働くのは難しいだろうな」と思ってはいましたが、完全にあきらめたわけではありません。

だから、その数年後、外出したときにばったり会った友人のご主人が、「ポーラ化粧品の営業所を始めた」と聞いたとき、「ようやくチャンスが舞い込んできた!」と運命的なものを感じたんです。