感謝を伝えつつ盛りすぎ防止の表現

CDを買うほどのファンは、どんな言い方でも快く受け入れてくれるのかもしれません。ただ、ファンならなおさら、憧れているアーティストやタレントには、堂々とかっこよく振る舞っていてほしい気持ちもありはしないでしょうか。

そこで、「『させていただく』盛りすぎ防止対策」を施した表現を提案します。

「今年はファンの皆さんのおかげでCDを出すことができました。歌合戦にも出場の夢がかないました」

その敬語、盛りすぎです!』(著:前田めぐる/ 青春出版社)

これならファンへの感謝も盛り込めます。

「出すことができた」「夢がかなった」というポジティブな言葉で、応援してよかったと喜んでもらうことができます。

ファン自身も夢を叶えようと思うかもしれません。

「おかげ(さま)で……しました(いたしました/できました)」を使うことで、感謝を述べつつも媚びない印象になります。

「させていただく」の二度使いで敬意を盛るよりも、かえって距離が縮まるのではないでしょうか。