若い世代の意見を却下してしまう前に

反対に、年長の世代の方達が若い世代からの意見や提案を精査するときに、自分の頭の中の情報が古いままだと、若い世代は最新の情報をベースに意見や提案をしていますので、その「ずれ」が「とんちんかんな意見や提案」に錯覚して見えてしまい、せっかく良い意見や提案だったものをにべもなく却下してしまうことがあります。

これは自分の頭の中の情報が、若い世代と同じ前提条件になっていないことから起こる現象です。

ですので「どうしてこんな意見や提案をしてきたのだろうか……」と、すぐ理解ができないものに関しても、何にでも根拠はあるはずですから「なぜこの意見や提案をするに至ったのか」という「(時代)背景」を、内容を精査する前に説明してもらうと良いと思います。

お互いの価値観を「最新の状態」に揃える作業をした上で、内容の精査に入ると、その意見や提案が通る通らないにかかわらず、双方に納得感が生まれる議論ができ、結論が出るでしょう。

※本稿は、『メンターになる人、老害になる人。』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。


メンターになる人、老害になる人。』(著:前田康二郎/クロスメディア・パブリッシング)

会社の内外はもちろん、地域でも尊敬される「良き先輩・メンター」になるために、心掛けるべきこととは何か?

逆に、無自覚のうちに「老害」予備軍になっていないか?

経験豊かなあなたが老害と思われないために、部下・後輩から信頼される秘訣がわかる一冊!