脂肪酸組成の割合

さて、肉類には飽和脂肪酸、植物油や魚には不飽和脂肪酸という流れで話を進めてきましたが、正しくは、ほかの食品と比べて「飽和脂肪酸の割合が多い」「不飽和脂肪酸の割合が多い」となります。

各食品の脂肪酸組成を図示します(図)。飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸であるn-6系とn-3系の四つに分けてグラフ化しています。

多価不飽和脂肪酸を二つに分けたのは、n-6系とn-3系で、体に与える生理作用に大きな違いがあるからです。

『学術的に「正しい」若い体のつくり方』(中公新書ラクレ)より

魚油に豊富なn-3系は前述のとおり血管、脳機能などへ望ましい影響を与えます。

揚げ物など調理によく使われる植物油に豊富なn-6系も大切な脂肪酸なのですが、摂りすぎると悪玉のLDLを増やしたり、炎症を誘発したりすることが知られています。