人生に対する自己肯定感を上げよう
先日、大村崑さんとお会いする機会がありました。86歳で筋トレを始めた大村さんは、91歳の現在も若々しくお元気です。よく眠れるようになり、外出が億劫ではなくなった、と嬉しそうに話していました。当初はスクワットも満足にできなかったそうですが、ジムでトレーナーから励まされ、5回10回とできる回数が増えるうちに筋トレの楽しさにハマっていったとか。
目標を達成したり褒められたりしたとき、脳はドーパミンという報酬系の快感ホルモンを出します。すると気持ちよさや満足感が得られ、「またがんばろう」と意欲的になれるのです。
ドーパミンをうまく出すコツは、あまり高すぎない目標を立て、達成できたときは「やったー!」と素直に喜ぶこと。そして、家族や友だちに報告して褒めてもらうといいでしょう。自分で自分を褒めてもいいのです。どんなに小さな進歩でも、「昨日より今日のほうが少しいい」とつぶやいて。次第に人生に対する自己肯定感が上がり、良いサイクルが生まれます。
とはいえ生きていれば、思い通りにいかないことのほうが多い。なぜかむしゃくしゃしたり、許せない気持ちになったり、ネガティブなことばかり考えてしまったり。そういったモヤモヤした感情を無自覚に溜めこんでしまうと、自分も苦しいでしょうし、不機嫌オーラを振りまくことで周囲の人も嫌な気持ちにさせてしまいます。
もし不機嫌のサイクルに陥ってしまったら、自分が今どんな感情を抱いているのかを確認し、その感情に名前をつけてみましょう。たとえば私の場合、「仕事が滞りぎみで焦っているんだな。つまり〈仕事あせあせ症候群〉だ」とか。名前をつけると客観視できるので、どうしたらいいか対処法も考えやすい。
なるべくおかしな名前を考えてクスッと笑えば、気持ちも少し晴れると思いますよ。不機嫌な気持ちを忘れて、一息つく時間を大切にしてください。