私はママ友たちにお礼をちゃんと言えたのだろうか
何人かとは未だに親しくしているが、ほとんどの人とはもう連絡さえとっていない。
懐かしくてスマホのアドレスに溜まっている100人ほどのママ友欄を見てみたが、顔を思い出せない人すらいる。
あんなに濃い時間を過ごしたのに、同じ街であってもきっとお互い気がつかないのだ。そしてもう約束を取りつけて会うこともしないだろう。寂しいけれどママ友というのはそういうものなのかもしれない。
私はママ友たちにお礼をちゃんと言えたのだろうか。みんな元気にしているだろうか。
もしもう一度会えたなら、子供のことなんか一言も話さずに、自分たちのことだけをベラベラと喋って、労をねぎらいあいたいとも思う。
ママ友の同窓会なんて聞いたこともないけれど、あってもいいかなと思ったりするのだ。
※本稿は、『一旦、退社。』(大和書房)の一部を再編集したものです。
『一旦、退社。~50歳からの独立日記』(著:堀井美香/大和書房)
50歳で”沖に出る”!「堀井さんて、こう見えて体当たりタイプだよね」「スーちゃんは、選択のブレない強さがあるよね」ジェーン・スーさんとの特別対談も収録!働くことについて、美容について、ノースリーブについて、ヒールについて、車について、朗読について…さまざまなことについて書きつくした1年の記録!