女性2人の食卓
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世間から「大丈夫?」と思われがちな生涯独身、フリーランス、40代の小林久乃さんが綴る“雑”で“脱力”系のゆるーいエッセイ。「人生、少しでもサボりたい」と常々考える小林さんの体験談の数々は、読んでいるうちに心も気持ちも軽くなるかもしれません。第37回は「四泊五日のおばさん合宿」です。

思いがけず、おばさんべったり

あなたは旅行でもないのに4泊5日も、友人と一緒に泊まり込みをしたことがあるだろうか。私はある。というよりも、思いがけず、あった。

8月末に地元の静岡県浜松市から、幼なじみのちいちゃん(愛称)が「WEST. の東京ドームライブに行くので一泊、泊めてほしい」と連絡があった。彼女とは地元に戻っても、実家と実家の距離が30秒程度しか離れていない、ど近所。当人がいなくても相手の親さえいれば、実家へ遊びに行って、当たり前のようにお茶を飲んでくる。親同士も交流がある。もう親戚よりも濃密な関係である。ちなみにちいちゃんはバツイチ、独身同士だ。

宿泊リクエストは毎度のことなので、快諾。が、まさか一泊では終わらず、我が家に四泊もすることになろうとは。その経過が面白かったので、書き留めておこうと思う。

そろそろ五十路を迎えようとしている、おばさんふたりがどのようにして五日間もべったり生活を切り抜けたのか? を読んでほしい。今、「一緒に旅行に行く友人がいなくて」と悩む、中高年女性が多いと聞く。こだわりもワガママも増えてくる年齢になると、こういう悩みも尽きない。この四泊五日のレポートから、長時間、同性で過ごすポイントを拾ってもらえたら幸いです。