脳は砂糖と人工甘味料を区別する

この研究結果は、マウスを用いたものであるため、ヒトでもこのしくみが当てはまるのかを確認するには、今後さらなる研究が必要です。

ただ、想像をたくましくすると、以下のような可能性が考えられます。

私たちヒトは砂糖と人工甘味料の味を舌の味細胞では区別できません。

しかし、腸のニューロポッド細胞では、グルコースを感じた場合はグルタミン酸、スクラロースを感じた場合はATP、と分泌する神経伝達物質を変えて、その情報を区別して脳へ伝達します。

その結果、脳は無意識に砂糖と人工甘味料を区別することができていると考えることができます。

ただ、なぜこのようなしくみが存在するのか、また、なぜグルコースには反応するのに果物に含まれるフルクトースには反応しないのか、といった疑問もまだ残っています。