厚生労働省が実施した「令和4年 国民健康・栄養調査」によると、糖尿病が強く疑われる者の割合は、男性が18.1%、女性が9.1%だったそう。そのようななか、糖尿病専門医の矢野宏行先生は「血糖値や糖尿病について、誤解していたり、勘違いしている人があまりに多い」と指摘しています。そこで今回は、矢野先生の著書『ミスター血糖値が教える 7日間でひとりでに血糖値が下がるすごい方法』から、血糖値や糖尿病に関する最新の常識を一部ご紹介します。
うどん、ラーメンより、健康を気づかってそばを食べている
そばという穀物には、さまざまな栄養成分が含まれています。
毛細血管を丈夫にしてくれる、ポリフェノールの一種のルチン。お通じを良くしてくれる食物繊維。
エネルギー代謝を促してくれるビタミンB群。体の成長や健康維持をあらゆる面からサポートしてくれるミネラル。などなど、数えだしたらきりがありません。
低カロリーかつ、たんぱく質を豊富に含んでいることも注目されており、「健康食」「ヘルシー」というイメージが根づいています。
そばを扱う食品メーカーやそば店は、ことさらそれを強調しています。
ただしこれは、あくまで良い面だけにフォーカスを当てた情報にすぎません。その裏にひそむもうひとつの顔には、いっさい触れられていないのです。
薬に例えるのなら、効能だけをアピールして、副作用の可能性にまったく言及していない状況と同じです。