圧倒的な芯の強さと優しさ
絶対にブレない。折れない。そして、誰が何と言おうが変えない。そういった鋼の部分が胸の内にある。
この鋼がある人のことを僕は“心に鬼を飼っている人”と表現してきましたが、ビートたけしさんも、明石家さんまさんも、有吉弘行さんも、ゆりやんレトリィバァさんも鬼を飼っている。強くて怖い鬼がいるからこそ、とことんアホにもなれるし、人が歩いていない道も歩ける。そして、圧倒的な芯の強さがあるからこそ、とことん人にやさしくできる。
2001年から19年までABCテレビの名物番組『探偵!ナイトスクープ』の局長も務めた西田さんですが、そこで出会った芸人さんにも真っすぐなやさしさを見せていました。
19年、同番組の探偵を務めていた「スリムクラブ」真栄田さんが吉本興業の“闇営業”問題で謹慎になりました。取材の場で真栄田さんについて尋ねられた西田さんは「頼まれたら断れない。それも芸人。来てほしいと言われたら行く」と発言。「何を擁護しているんだ」という世論も多分に想像される中でも、自分が思ったことは貫く。うわべのやさしさではなく、強さからのやさしさ。それが垣間見えた瞬間だったと感じました。そして、真栄田さんはその言葉に心の底から感謝していました。