自分が運営をする側に

在宅医療向けの訪問看護が始まってすぐのことです。

まもなく介護の訪問看護も始まり、国から「訪問看護ステーションを作る」ための予算が付き始めました。務め先以外に、大学や専門学校での講師を兼任していたためか、「在宅医療を教えてほしい」と、ある医療コンサル会社から打診され、「訪問看護ステーション」の起ち上げのお手伝いから参加しました。

クリニックの中に訪問看護ステーションを作った後は、直接看護もする「プレイングマネージャー」になりました。

ノートと家の模型と聴診器
イメージ(写真提供◎Photo AC)

その時は、現場で働いていましたので、まさか自分が運営をする側になるなど思いもよりませんでした。

ところが、2013年に社長が突然「医療法人を売る」と言いだしたのです。急に70人もいる患者さんを他所へ送ることもできず……アフターケアなしに、そのまま閉館されてしまう事態に陥りました。

そこで、私が独立して、代表になるしかないと決意し、「訪問看護ステーション」の開業に踏み切りました。