過去よりも未来よりも、今

どうしてもというのであれば、「個」として生き「個」として死ぬ覚悟が必要かもしれません。

従来のしきたりや家族関係をリセットし、自分は合祀墓に入ると決め、着々とその算段をつける。そしてお母さんのことはもう忘れていいからねと言えるくらいの覚悟を持って意志を貫かれると良いと思います。

『心が整うおみおくり-残された人がよく生きるための葬儀・お墓・供養のこと』(著:大愚元勝/中央公論新社)

でもその前に考えていただきたいことがあるのです。

お釈迦様の言葉に「過去は過ぎた、未来はまだ来ない」というものがあります。

過ぎてしまった過去に固執してもしょうがない、未来を思い煩っても意味がない。それより今を楽しく生きることに専念するのです。

夫がいない自由を満喫なさることをお勧めします。そうして自分の心をポジティブにしていけば、今が幸せなのだから過去のことは水に流そうという気持ちになるものです。騙されたと思って一度やってみてください。

夫と同じお墓に入るか否か。結論を出すのはそれからでも遅くはありません。