「お前もう芸能界に戻れ!」「歌ってろ!」という声

オートレーサーとして、初めてコースを走った日のことは今も忘れられません。僕が今まで観てきたどのレースよりも、会場がファンの方で埋め尽くされていて。まずその多さに圧倒され、ビビッていた記憶があります。(笑)

ヘルメットを被ってスタートラインについた瞬間、「こんなに応援されているんだから絶対に勝たなくては」と思いましたし、1着でゴールした時は「やっとレーサーになれた、夢が叶ったんだ」という気持ちでいっぱいでした。

一方で、応援の声だけでなくヤジもありました。公営競技ということもあり「死ね!」くらいの言葉を余裕で言われることも。

それまではアイドルだったからヤジを飛ばされた経験なんてなかったですし、僕がオートレースを観に行っていた時もこんなに飛んでなかったんです。

やっぱり芸能界から入ってきて、生ぬるい気持ちでやってるんじゃないかと思われたのでしょうね。僕が転んだりすると、「お前もう芸能界に戻れ!」とか「歌ってろ!」などと言われました。他の同期が落車しても言われないのに。