自分の内面に目を向ける
内田 自分自身に正直になることは容易ではありません。しかし、自分の感情や行動の背後にある動機を理解することで、自己受容を促進し、自尊心を高めることができます。
自分の弱点や失敗を認めることは、成長のための第一歩です。子どもや他人の行動を責めるのではなく、自分の内面に目を向けることで、より建設的な対応が可能になります。
このプロセスは1人では難しいかもしれませんので、セラピストとの対話を通じて支援を求めるのも1つの方法です。
また、自分の感情や考えを書き出すことで、自己理解を深めることができます。この書き出した内容は誰にも見せる必要はなく、自分だけの秘密の文章として、自分自身の感じていることや考えていることを正直に反映させることができます。これにより、自分の内面を整理し、感じていることの背景や原因を明らかにすることができるでしょう。
犬山 「自分の感情や行動の背後にある動機を理解することで、自己受容を促進し、自尊心を高めることができます」「このプロセスは1人では難しいかもしれませんので、セラピストとの対話を通じて支援を求めるのも1つの方法です」は、まさに私がカウンセリングを受けて、自分の怒りっぽさと向き合い、怒りの下に「甘えたい」という気持ちがあるんだなと向き合ってから、怒る回数が減ったり、怒りそうになる前に対処できたりと成長できたのを身をもって経験しています。
怒ったことをつい子どものせいにしてしまいがちだけれど、本当に子どものせいなのか、自分側の要因はないのか、なぜ注意ではなく怒るというコミュニケーションになってしまったのか、そこに向き合っていく必要があるんですね。
※本稿は、『女の子に生まれたこと、後悔してほしくないから』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
『女の子に生まれたこと、後悔してほしくないから』(著:犬山紙子/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
大人気イラストエッセイスト、犬山紙子の最新刊!
母娘関係、性教育、ジェンダー、SNSとの付き合い方、外見コンプレックス、いじめ、ダイエット……。
女の子を育てる時期に知っておきたい“どうしよう”とその乗り越え方を、一緒に考えませんか?