睡眠中に「深い呼吸」をするには…
以上のように、健康に大きな影響を与える呼吸と睡眠。
人生の3分の1は睡眠時間と言われている以上、睡眠中の呼吸がとても大切になります。その意味で、睡眠中の呼吸をなるべく深く、ゆっくりとしたリズムにすることが、健康を維持するための鍵となるわけです。
とはいえ、起きている間とは異なり、睡眠中の呼吸は意識的に変えることができません。そのためか、重要性がこれまでは見逃されがちでした。
では、どうしたら睡眠中に深い呼吸をすることができるようになるのでしょうか?
そこには、寝具が深く関わってきます。睡眠時の呼吸を妨げず、むしろスムーズにしてくれる寝具を選ぶ。それによって眠りの質が大きく向上し、冒頭の「何度も目が覚める」「しっかり寝たはずなのに疲れが取れない」といった悩みが解決する可能性もあるのです。
まず枕について。
市販の枕の中には、首を過度に前方に押し出すことで、気道が狭くなり、呼吸を苦しくしてしまうものがあります。それだと口呼吸になりやすく、睡眠中の口呼吸は自然と浅く速くなります。
また、頭の角度が悪いと舌根沈下(舌の根元が後方に落ち込んで気道を塞いでしまうこと)を起こし、無呼吸を起こしやすくなってしまいます。そのため、質の良い睡眠を得ることができなくなってしまうわけです。
マットレスにも注意が必要です。
呼吸は、横隔膜や肋間筋、斜角筋が胸郭を動かすことで、肺の換気を行ないます。立っている時は背中に圧力がかかっていませんが、寝ている時は、自分の体重分の体圧がマットレスからかかることにより、胸郭運動が弱まります。また、横隔膜の動きも立位時に比べて制限されてしまうため、呼吸が浅くなる傾向にあります。