制限がもたらす安心感
実は、「寄り添う」ためには、「決めつけ」を引き算することにあわせて、適切な「制限」が必要です。
この「制限」は、決して子どもの自由を奪うものではなく、むしろ安心感を与えるものです。たとえるなら、広い海で何の制限もなく泳ぐのは不安ですが、遊泳区域が決まっていれば安心して自由に泳ぐことができるように。
子どもも「ここまではOK」という範囲があると、安心してその中でのびのびと過ごすことができます。
「決めつけ」を引き算して、まずは子どもの欲求を見てみる。その上で子どもの自立と自律を助けるためにどうかかわると良いかを考えることがおすすめです。
暮らしていくために必要な制限があることで、子どもは自己決定力や内発的動機づけを育みながら、徐々に自立・自律へ向かっていくことができます。
「寄り添い」と「甘やかし」の違いを理解するためには、大人の「決めつけ」を引き算すること、必要な制限をもつことがポイントでした。
この2つの違いが明確になることで迷いが少なくなり、行動(かかわり・声かけ)が減り、実は私たち大人も楽になれるのです。
※本稿は、『詰め込みすぎの毎日が変わる! 子育ての「引き算」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
『詰め込みすぎの毎日が変わる! 子育ての「引き算」』(著:モンテッソーリ教師あきえ/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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