「何を申すか!」
さらにドラマ後半。刀伊撃退の功労者・隆家たちの褒賞について検討する陣定が開催されます。しかし撃退から2か月経ってからようやく開催されたこともあり、公卿から大宰府への関心はすっかり失われていました。
口を開いた行成は、朝廷が刀伊追討の命を出す前に大宰府が戦いを起こしたので、朝廷にかかわりはないと話します。
さらに公任も、朝廷の命のない戦である以上褒賞は無用、と続けると、実資は「何を申すか!」と突然立ち上がって怒りを爆発させます。
刀伊が1000人を連れ去り、数百の民や牛馬を殺し、壱岐守をも殺めた以上、これは重大な出来事であり「その敵を撃退した者に褒賞を与えねば、この先事が起きた時、奮戦する者はいなくなるであろう! 都であぐらをかいていた我らが…命をかけた彼らの働きを軽んじるなどあってはならぬ!」と喝破します。
実資から目をそらす一同。
それから場面が転換。実資は自らの力が及ばなかったせいで、褒賞がたった一人にしか送られなかった無念さを道長へ伝えるのでした。