(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
年末を前に、大掃除をしなければ…と考えている方もいるのではないでしょうか。しかし「忙しくてできない」「どこから手をつけたらいいかわからない」など、お掃除の悩みはさまざま。そんななか「断捨離は一度したら終わりでなく、日々のお手入れです」と語るのは、「断捨離」の第一人者であるやましたひでこさんです。そこで今回は、やましたさんの著書『引き出し1つから始める 1日1か所 断捨離』から、簡単に実践できる断捨離を一部ご紹介します。

買ってきたモノを突っ込むだけ――引き出しはゴミ箱である

今、あなたの部屋の引き出しを1つ、開けてみてください。引き出しの中はどうなっているでしょうか。

「ああ、まるでゴミ箱だ」と天を仰がれた方もいるのでは。

モノは使ってこそ存在価値があります。モノの要・不要を問うことなく、その判断を保留したモノがそこに「ただある」のだとしたら、もはやゴミ。そう、引き出しの運命はゴミ箱と化すことなのです。

なぜゴミ箱になってしまうのでしょうか。

たとえば、お店で商品サンプルをもらったとき。自分ではゴミと認識していません。そこで引き出しに収めます。ところが結局、使うことはなく、いずれ何らかのタイミングで捨てることになります。

こうした、いずれゴミとして出さなければならないモノを、ゴミ箱やゴミ捨て場に持っていくことなく、ワンクッション置いてしまう――そのワンクッションが引き出しです。

<イラスト:モドロカ 『引き出し1つから始める 1日1か所 断捨離』より>

かつ、そのワンクッションは次のアクションへとつながらず、放置されたモノが堆積してしまうので「今はいらない、使わない」という判断をしつつも、ゴミ箱に直行することはありません。やはり使えるモノを無下に扱うことは忍びないもの。むしろ、パッと捨てられる人のほうが少ないでしょう。

そのワンクッションに対して、「今、私はワンクッション置いた」と自覚していればいいのですが、全く無自覚な人も少なくないのです。この意識の差はとても大きいのです。