「相似象」という考え方

断捨離では、相似象(そうじしょう)という考え方をします。

相似象とは、たとえば大きな空間と小さな空間、物理的な空間と身体的空間、見える世界と見えない世界は1つという考え方。

だから引き出しを見れば、その人の居住空間の状態がわかります。引き出しがパンパンなのに居住空間がスッキリしていることはほぼありません。

そして引き出しを見ると、その人の思考をそのまま読めてしまうのです。

自分の今の「状態」を確認するためにも、引き出しの中をよく見てみましょう。

モノが多い、何が入っているかわからない、引き出しが開けづらいということはありませんか?

毎回、何かが引っかかる引き出しをガタガタさせながら開けていたとしたら――。それは、ペン立てにある書けないペンを取り出しては「ああ、書けない」とまたペン立てに戻す行為と同じです。それに対してイライラしてもいるのに、こういった感情にも無自覚で生きていることがほとんどです。

こうした行為は、引き出しに自分の思考・感覚・感性のゴミを入れているようなもの。この引き出しをスッキリさせたら、心もスッキリするのです。

私はお客さまが来ると「引き出しもどうぞご自由に開けてください」と言っています。取材や撮影で来られる人だけでなく、遊びに来る友人に対しても。

この「引き出しにゴミが詰まっていない」という意識は、すなわち「心のゴミも今は捨ててキレイになっていますよ」と表明している自分自身なのです。

 

※本稿は、『引き出し1つから始める 1日1か所 断捨離』(大和書房)の一部を再編集したものです。


引き出し1つから始める 1日1か所 断捨離』(著:やましたひでこ/大和書房)

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