「エアコン」が離婚に繋がることも

折り合いがつかない問題はほかにもありました。

エアコンの心地よい温度は人によって違うものです。夫・妻が自分の好みと違う温度にエアコンを設定すると、それがストレスになってしまう。

『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』(著:岡野あつこ/講談社)

たかがエアコンと笑うなかれ。世の中には「エアコン離婚」する人もたくさんいるのです。

私の24歳年下の元夫はとても暑がりな人でした。冬でも寒くないらしく、一緒の部屋にいても暖房をつけません。

一方、私は寒がりなので、彼にあわせていると寒くて仕方がない。私は夏でもエスキモーみたいな格好で寝ているくらいなので、どうしても我慢できなかったのです。

ちなみに、最近のエアコンは温度を二つ設定できたりします。部屋の半分は冷やしすぎず、もう半分は涼しくしたりできるのです。こういう機能がないとケンカしてしまう夫婦がたくさんいるからなのでしょう。

室温くらい我慢すればいいのに、と思う人もいるかもしれません。でも、こういうちょっとした感覚的な不一致のほうが我慢し難いものなのです。

結婚当初のラブラブな時期なら我慢できても、何年も暮らしていて、少し関係が冷え込んでくると、そういう体質的な差異や習慣の違いがくすぶって、火種が爆発してしまうのです。