『婦人公論.jp』では連載陣の一人、東京大学・本郷和人先生に同行・解説を頂く「日本史ツアー」を読売旅行と共催しています。「徳川」「武田」に続く第3弾のテーマは「平安貴族」。大河ドラマ『光る君へ』が盛り上がる中、菅原道真と在原業平が活躍する『応天の門』を監修された先生とともに、一泊二日で京都周辺を巡りました。そこで本記事を通じて、参加者が味わった臨場感と知的興奮を読者の皆さんにおすそ分けいたします。前編は「平等院と石山寺」です。
いざ「平安貴族」ゆかりの地へ
日本史をテーマとしたツアー第3弾、そのテーマは「平安貴族」。まずは新幹線に乗って貴族たちが闊歩した京都へ、いざ!
京都駅からはバスに乗り換えて、宇治へと向かいます。『光る君へ』では病に倒れた藤原道長が命の灯を絶やそうとする中、百舌彦に請われたまひろがこの地に赴いたことで見事に復活を遂げましたよね。
宇治に向かうバスの中では、先生お手製の資料をもとに事前の解説がなされます。
それによれば、宇治は『源氏物語』のラストを締めくくる「宇治十帖」の舞台である一方、平安時代末期の「宇治川の戦い」では、木曽義仲軍と源義経・範頼軍が激突するなど、京都防衛上の要衝の地でもある…とのこと。