バスは石山寺へ

平等院を出たバスは、続いて石山寺へ。

石山寺は滋賀県大津市石山寺にある東寺真言宗大本山の寺院。天平宝字5年(761年)から造石山寺所が置かれ、その造営は国家的事業として進められた…という、大変歴史の長いお寺であります。

案内にもしっかり石山寺。向かうバスの中から写真:婦人公論.JP編集部)

こちらも移動のバスの中で、先生から解説が。

『蜻蛉日記』『更級日記』『枕草子』などの文学作品にも登場する石山寺は、平安期の官女の間で人気に。特に恋などに悩む女子が恋愛成就のために訪れるような”レジャー”的に愛されたお寺だったとのこと。『光る君へ』でもまひろとさわが「石山詣」に出かけましたよね。

なお紫式部は、石山寺参籠の折に『源氏物語』の着想を得たとする伝承もあるそう。伝承では、寛弘元年(1004年)に紫式部が訪れた際、ここで「須磨」「明石」の巻の発想を得たとされています。

彼女が石山寺に参籠したという記述は『紫式部日記』にも『紫式部集』にもないそうですが、それでも『光る君へ』の聖地に足を踏み入れるだけで、ガチ視聴者としてはワクワクが止まりません。なんといっても石山寺は、賢子誕生のキッカケとなった<あの一夜>の地なのですから…。