『婦人公論.jp』では連載陣の一人、東京大学・本郷和人先生に同行・解説を頂く「日本史ツアー」を読売旅行と共催しています。「徳川」「武田」に続く第3弾は「平安貴族」。大河ドラマ『光る君へ』が盛り上がる中、菅原道真と在原業平が活躍する『応天の門』を監修された先生とともに、一泊二日で京都周辺を巡りました。そこで本記事を通じて、参加者が味わった臨場感と知的興奮を読者の皆さんにおすそ分けいたします。第二回は「平安神宮から大原野神社」です。
いざ平安神宮へ
日本史ツアー第3弾のテーマは「平安貴族」、巡る地は京都近辺です。
『光る君へ』や『応天の門』ともゆかりの深い場所に向かうバスのなか、そして現地を散策しながら、東京大学・本郷和人先生より解説をいただきます。
平等院と石山寺を巡った初日に続き、2日目は平安神宮からスタート。
そもそも平安神宮は、平安遷都1100年を記念して明治28年に創建されました。創建当時、幕末の戦乱で京都の市街地は荒廃。さらに明治維新によって、事実上首都が東京へ遷ったことが人々の心に大きな打撃を与えていたそうです。
その状況下で新しい京都の姿が模索され、同時に古き良き京都の維持継承に力が注がれた結果、平安神宮が創建された…というのは、先生の解説に加えて、公式HPの説明より。
先生も「東京大学で教える立場で恐縮ながら、日本の文化の中心が京都なのはやはり間違いない。なので、文化庁が京都に移転したのは望ましいこと」などと仰っていました。
そのうえで訪問した平安神宮。
応天門をくぐり、広い敷地をさっそく散策します。なお、この平安神宮の応天門自体と直接の関係は無いと思いますが、本郷先生は大人気の平安サスペンス『応天の門』(著:灰原薬/新潮社)の監修を務められていることを、ここに記しておきます。
その平安神宮の敷地には祝詞殿や内拝殿など、当時の平安京の正庁が再現されており、今から約1200年前、京都が生まれたばかりの風景をさながらに体感することができます。
なお今回のツアーでは平安神宮を早朝に訪問したわけですが、先生いわく「朝早くから政務をしていたから朝廷」ということで、時間帯も場所も、ツアー2日目最初に訪れるのにぴったりの場所となりました。