「化粧」江戸の美肌作りの方法
江戸時代は、どのような化粧をしているかで、その女性の社会的な立場がある程度わかりました。
まず、お歯黒をしていれば既婚者で、眉を剃り落としていれば、出産経験があるという具合です。
なかには、20歳を過ぎて独り身というのは肩身が狭いと、あえてお歯黒をする未婚女性もいたようです。
というように、化粧に身分証明という意味合いがあったこともあり、江戸の女性は化粧に高い関心を抱いていました。
おしゃれとしての化粧が庶民にまで普及したのは、世界でも江戸が最初という研究者もいるくらいです。
たしかに、江戸初期の寛永年間(1624〜1643)には、すでに「花の露」という肌手入れ用の化粧水が売り出されていました。
やがて経済が発展すると、女性たちは、化粧に手間とお金をかけるようになり、江戸美人の理想像に近づくため、努力を惜しみませんでした。