現在発売中の『婦人公論』2025年2月号の表紙は、女優の高橋惠子さん。1月に古希を迎えた高橋さん。昨年、娘一家が住むマンションの別室に引っ越したそうで――。発売中の本誌から、特別に記事を先行公開いたします。(撮影=浅井佳代子 構成=内山靖子)
古希を迎え
この1月に古希を迎えます。自分でも信じられません。
女優としては75歳で一区切りと思っていましたが、その年齢が近づいても、あら、私まだまだ元気だわ、と。(笑)
お芝居も82、83歳までは続けられるかしら。体が衰えたとしても気持ちが老け込むことはない気がしますし、《永遠のチャレンジャー》でいたいんです。
そんなふうに思うのは、母の影響が大きいかもしれません。同居していた母が「私、一人暮らしをするのが夢なの」と言い出したのは、78歳の時。
そして自分でマンションを探し、一人暮らしを楽しみました。学生時代の友達を招いてご飯を食べたり、お泊まりしたり。
転倒したことをきっかけに4~5年で再び同居となりましたが、母は亡くなる前、「あの時、一人暮らしをして本当によかった」と言いました。
そんな母の姿を見て、夢を叶えるのは何歳でも遅くないと思うようになったのです。