子どもや老後のためにお金を貯めるのに必死で、幸せな気持ちで生活できていない方もいるのではないでしょうか。1級ファイナンシャル・プランニング技能士の磯山裕樹さんは、会社員時代に仕事と育児の両立で悩んでいましたが、家計を整えたことで、家族で楽しく過ごすことができるようになったといいます。そこで今回は、磯山さんの著書『一度始めたらどんどん貯まる 夫婦貯金 年150万円の法則』から、ムリなく家計を改善するためのポイントを一部ご紹介します。
これから金利は上がる? 下がる?
うまくいかない夫婦は、「将来を予測」する
うまくいく夫婦は、「悪いほうを想定」する
2024年にマイナス金利が解除され、住宅ローンを変動金利で借りている夫婦がご相談に来られました。
「マイナス金利が解除されても、住宅ローンの変動金利は上がらないので問題ない!」「変動金利は3%くらいまでは上がる可能性があるので、今固定金利に変えたほうがいい!」。ネットを見ると、さまざまな意見が飛び交っており、不安になったようです。
その夫婦は「これから住宅ローンの金利が上がるのですか? このまま低いままなのですか?」と質問されました。
「金利の動向は誰にもわかりません。金利が上がるか、下がるかを予測することは、ギャンブルをしているのと同じです。ギャンブルに負ければ、家を失う可能性があります。ギャンブルがしたいのですか?」とお聞きすると、そうではないと答えられました。
ここで重要なのは、予測をするのではなく、悪いほうを想定して準備することです。一番に考えないといけないことは、より有利な金利の支払いができるように、金利を予測するのではなく、住宅ローンの支払いができなくなり、家族の住まいを失うという事態を避けることです。
では、金利が上昇することへの対策をどのように準備できるのでしょうか? 2つの方法をご紹介します。