同じ負けん気でも、貧乏神がついてくるような負けん気はあきません。ママ友にもいました。不幸の塊みたいなことばっかり言うんですよ。彼女をじーっと見てたら、「不幸のひっつき虫」が周りを飛んでましたもん。やっぱり寄ってくるんでしょうね。

「死んで思い知らせてやる!」というのも無駄です。意外とみなさん、「自分のせいで死んだ」なんて考えない。薄情やなと思いますが、これが現実です。

私も長年大事にしていた番組が思いもよらない形で終わった時には、ものすごく傷つきました。白浜の別荘にこもって、目の前に広がる海に愛犬と一緒に飛び込もうと何度思ったことか。

ただ、落ち込みながらも頭をカーッと回転させて考えました。最初は「消えたい」「逃げたい」。だけど2、3日経つと心の底からマグマが湧き上がってきて、「誰が死ぬか」と。

そして、「私も思い上がってたんやな」という感情も生まれました。腹を立てるのも、次に進むために必要なことなんやと思います。

あの時、「暴露本を出しませんか」と言ってくる人もいましたが、そんな妙な本を出しても何にもなりません。むしろ私を貶めた人たちの思う壺。「堕ちるとこまで堕ちたな、あのおばちゃん」てなもんです。

私は人の悪口をたくさん言うてきました。誰かにこう言われたことがあります。「人の悪口を言うあなたも、人に言われてるんですよ」と。その通りです。だから罰が当たったんでしょう。

ただ、私はテレビで言う悪口は必ずユーモアに変えようという努力をしています。ただの悪口だけならここまで使ってもらえなかったはず。

人や世間を恨みっぱなしで陰気な人に、幸運は転がってきません。人は明るくないといけないんです。