(写真提供:Photo AC)
厚生労働省の「令和5年(2023)人口動態統計(確定数)」によると、死因順位の第5位は肺炎、第6位は誤嚥性肺炎で、両者を合わせると全体の8.6%を占めるそうです。そのようななか、医学博士で呼吸器専門医の大谷義夫先生は「大きな傾向を見れば、肺炎で亡くなる高齢者は増えていますし、年齢が高くなるほど亡くなる人の数も増加します」と指摘しています。そこで今回は、大谷先生が肺炎・誤嚥性肺炎を防ぐためにできることをまとめた著書『「よくむせる」「せき込む」人のお助けBOOK』より一部を抜粋してご紹介します。

あなたののどは老けている? 飲み込み力テストをやってみよう

飲み込む力(飲み込み力)が低下するほど、誤嚥しやすくなります。では今のあなたの飲み込み力はどのくらいか、簡単なテストを行ってのど年齢を判定してみましょう。下のやり方にしたがって、やってみてください。

<『「よくむせる」「せき込む」人のお助けBOOK』より>

のど仏に指を当てて、30秒間で唾液の飲み込み(空嚥下<からえんげ>)が何回できるのかを確認します。

10回以上、空嚥下できる人は若い人並みの飲み込み力を持っています。40~50代で10回空嚥下できる人もたくさんいるでしょう。

しかし、一般的に、飲み込み力は年齢とともに低下しがちです。空嚥下の回数が5回以下になると、誤嚥性肺炎のリスクが生じます。