まず一旦頼りにしてみる
ご予算ですが、訪問診療よりも往診の方が少しかかるようですが、これもケースバイケース。まずは相談しましょう。ニュースで断られるケースが報道されていますが、助けを求められる場所は複数あります。ケアマネージャー、包括支援センター、在宅医療クリニック、役所、どこから繋がっても構いません。人間なので、相性もあります。忙しい方も多いと思いますので、自分の気持ちに従って無理だと思ったら別の窓口へ向かっていただきたいです。(もちろん、医療の当事者としてはどこからでも、誰でもアクセスできる場を作りたい気持ちはありますが)
なお料金についてですが、例えば「訪問診療」の場合、ざっくり目安として、外来よりは高く、月6,000円~8,000円(保険の割合によって変化・1割負担の場合)くらいでしょうか。「訪問診療」は定期的……月に2回をベースにしているところが多く、回数は状況に応じて医師と相談して選ぶことが出来ます。対する「往診」は単発(突発的)であるため、少し割高です。
昨今、自宅で出来る医療処置は大分増えました。
今回のケースとは異なりますが、特に脳梗塞の後、リハビリも含めて在宅という選択肢を取る方が増えたように感じるのも、この医療処置の幅の拡大がひとえに一役買っていると思われます。採血や胃ろうの管理……極端な話が「自宅で看取るまで」も、今は在宅医療クリニックで担っているケースがあります。いざというときのためにも、調べておく……まず一旦頼りにしてみることは悪い選択ではありません。
病院に行けない状況は、年をとれば、自分も周りも多くなっていくと思います。
医療関係者はそんな場合でも、薬を止めたり診察を諦めたりせずにすむよう、いろいろな方法を用意しようと日々取り組んでいます。制度が今後どうなっていくか、未知の部分はありますが、現状の制度を最大限利用していただきたいです。