身近な人に看護・介護が必要になったとき、みなさんはどこに相談しますか?
総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。
その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。
自らの経験を元に、介護や看護で困っている方への質問・疑問に答えてもらうのがこの連載です。第19回目は、「往診の活用方法」です。
(構成:野辺五月)
総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。
その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。
自らの経験を元に、介護や看護で困っている方への質問・疑問に答えてもらうのがこの連載です。第19回目は、「往診の活用方法」です。
(構成:野辺五月)
「往診」という選択肢
Q:近場の主治医が廃業してしまいました。そのうえ、姉が台所で足を滑らせて、骨折。今のところ、甥っ子がなんとかリハビリに送っているのですが、春から大学生で上京します。
診察はどうしようかと頭を悩ませています。通う以外の選択肢はないのでしょうか。
あるいは訪問看護(?)などを考えるべきなのでしょうか。私もよくわかっていません……。
A:「通う以外の選択肢」……ずばり、あります。「往診」という選択肢です。
「往診」自体は昔からあって、町のお医者さんが近くの人の家をたずねてまわって、処置をしてくれる……というスタイルも、まさに「往診」ですね。
往診は、「医師がその都度、診療を行うもの」なので、突発的な病状の変化など気になるときだけでも使えます。地域の窓口としては、「在宅療養支援診療所」「在宅療養支援病院」という医療機関があります。特徴は、24時間連絡可能、かつ、診療をお願いできることなので、何かの折にはまず尋ねてみましょう。
ちなみに、ここ10年くらいの間に、往診専門の医療機関も、訪問看護ステーションと同様に増加しました。同時に訪問診療をやっているところもあります。