「自立」の意味の変化

20歳のころ、「自立」といえば、親から独立して精神的にも経済的にもひとりで生きていくことでした。それから何十年もの間、いろいろな経験を積んで、助けあうこと、支えあうことのありがたさも知りました。

さらに年をとり、「老い」が迫ってくるのを実感するようになると、ふたたび「自立」の大切さを思うようになります。その意味は若いときとは少し違って、まさに字のとおり、「自分の足で立ち、自分の足で歩くこと」、つまり身体的な自立をいつまでも保つことです。自分の足で歩きつづけることこそが、健康に長生きするためにもっとも大切なのです。

最終的に私たちの体を動かすのは、病院で処方される薬でもなければ、介護ロボットでもなく、ほかならぬ私たち自身です。身の回りを再確認すると、40〜50歳くらいから小さな不具合は生じてきているはずです。

早い段階から自分自身の足腰を見つめ直し、明るく健康な未来に向けて歩きはじめましょう。