できる動きから始める。急ながんばりは、むしろ逆効果

体重を落とすため、運動不足解消のため、強度の高い運動をしようと考える方もいるかもしれません。ですが、まずは、できることから始めましょう。安易な気持ちでケガのリスクがある激しい運動をして、深刻な事態を招かないようにしてください。

●歩けない人は走れない、歩けない人はつづかない

「ウォーキングを30分も40分もやりたくないから、ジョギングを10分だけやろう」「筋トレを5分だけやろう」と考える人は少なくないと思います。ただ、実際に歩けない人がすぐに走れるはずもなく、ケガをしてしまうか、実行・継続ができなくてやめてしまうことがほとんどです。

まず、歩くことから始めましょう。歩行がすべての運動の基本です。歩くのが難しいと思った人は、市民プールでの水中ウォーキングをおすすめします。

●あこがれのスポーツに急にチャレンジしない

「いくつになっても挑戦はできる」――言葉としては美しいのですが、今までやってこなかったスポーツに唐突に本気で取り組むのは考えものです。真剣にそのスポーツに取り組んできた人でも歳を重ねたあとは、ケガをしたり、そのリスクを考慮したりした結果、関わり方を変えています。

「いつかはやってみたかった」という気持ちはわかりますが、高齢になってからなにかを始めるときは、難度の低いことから順序よくやりましょう。ウォーキングができて、体力に自信がついてからでも遅くありません。