体に負担をかけない新しい検査方法

(7)光干渉断層血管撮影(OCTA)

網膜や黄斑部の血管の状態を評価することができる新しい検査方法です。眼底の血流を検査するためには、これまでは体に負担がかかる造影剤を用いた方法しかありませんでした。しかしこのOCTAは、OCT(光干渉断層計)の技術を用いて、体に負担をかけず、眼底の血流を評価することができます。

たとえば糖尿病網膜症や加齢黄斑変性など、網膜や脈絡膜の血管病変を詳細に観察することができます。

そのほか、遠視や近視などの屈折度数を測定する「屈折検査」、角膜中心部の形状を測定する「角膜曲率半径」や「角膜形状解析」、細い光を目に当てて、目の表面や目の中に病気がないかを診察する「細隙灯顕微鏡検査」などもあります。

ただし、ここに挙げた検査を必ず受けられるわけではありません。(1)〜(6)は多くの医療機関で受けられる可能性がありますが、(7)光干渉断層血管撮影(OCTA)は先進的な目の診断機器のため、まだ所有していない施設も多くあります。

※本稿は、『目の健康寿命 40代からはじめる後悔しないための生活習慣』(日刊現代)の一部を再編集したものです。


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