高尾 病院に行くこと自体はいいんです。その結果、深刻な病気ではないとわかるので。つまり、日々のメンテナンスや生活習慣の見直しでよくなる可能性が十分にあるということです。
榊原 私の場合、整形外科で紹介してもらった理学療法士さんに診ていただいたら、立ち方に問題があると。背筋と腹筋が衰えて反り腰になり、腰に負担がかかっていたんです。簡単なストレッチを教わって続けているうちに、腰痛はだんだん治まっていきました。
高尾 それがまさにセルフケアの効果です。女性はもれなく女性ホルモンをつくれなくなるのに、不調の出方には個人差がありますよね。それは持って生まれた体質や遺伝に加え、意識的に自分の体を管理できているかも影響しているのです。
榊原 セルフケアってすごく大切なんですね。不調を放っておくのと、きちんとケアしていくのでは、この先の人生が違ってくるのでしょうか?
高尾 はい。とくに50代で閉経してからの過ごし方が非常に大事です。それ次第で、70代、80代でフルマラソンを走るのも夢ではありませんよ。
榊原 今は人生100年時代でしょう。70代以降も、やっぱり元気で過ごしたいです!
高尾 そう、人生がまだ3分の1近くも残っていますからね。体調がよくないせいで自分がしたいことをできないのは、本当にもったいないと思います。